無・虚無・余白

2024年02月20日

陽水「きっといろんなものがなくなっていった」

 
アナログオーディオ&ゆとりライフマガジン『analog』
特別ロングインタビュー
blog「耳もバリバリ、感受性も完璧」続き
 
昔はテープに16、24チャンネルとかあって
レコーディングをやっていました。
ビートルズの時は4チャンネルで、
それをミックスの時に重ねていったり。
ところがプロトゥールスが出て
無限にいくらでも入れられることになったんです。
とっても便利になったということは、
何かがなくなっているということ。
時代の流れによって
コンピューターにしてもCDにせよ、プロトゥールスも、
非常に便利になってコンパクトになったけど、
きっといろんなものがなくなっていったんだろうなぁ、
って思います。
でも大きな時代の流れで、
逆らうわけにもいかない。
だからレコーディングしている時に、
どこか虚無感というか喪失感、
ないものねだりというか、
自分の青春は美しかった的な話になるんですが、
そんな思いが強いですね。
 
- - - - -
「どんなサウンドでリスナーに届けようと、
 意識している点はありますか?」
  (blog「日本はどうしても薄っぺらい」)
「すごく音楽を楽しめるいい音だったんだろうな、
 それは自分が十代で、
 音に貪欲だったし、好奇心もあって、」
  (blog「耳もバリバリ、感受性も完璧」)
 
音の表面だけではなく
裏に流れるミュージシャンや関係者の想い、高揚、葛藤など
そういうものをぶつけ合う機会がなくなっていった
と感じているのでしょうか
 
「言葉にこそ人格が表れる」
「自分の中にある本質を揺さぶられます」
(blog「先人たちの底力 知恵泉 伊丹十三」)
伊丹さんの言葉を使わせてもらえば
“音にこそ人格が表れる”
そして、ぶつけ合うことでいろいろなものが混ざり合う
そこに人が揺さぶられるもの、本質があるのかもしれません
世代や時代が変わっても長く評価される作品には
 
 
『季刊analog』2016 AUTUMN vol.53
53
 


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2024年02月02日

陽水「ガイドのいない・・・」状態

 
『媚売る作家』
「本人自身によるニュー・アルバム『ガイドのいない夜』
 全曲解説」の項
 
「ガイドのいない夜」っていうタイトルはね、
まあ無意識につけたものですけど、
潜在的に僕個人が二十世紀を総括してるんじゃないかって、
つけた後から判明した感じもするんです。
まあよく言われることだけど、
娯楽も趣味もどんどん最近は細分化している。
昔なら、みんなで驚いた
ビートルズの登場、
三島由紀夫の事件とか、
そういうのがあったけど、
最近は指針ていうものがない。
ソ連の崩壊とともに、
世の中の指針もなくなった。
資本主義でも共産主義でも社会主義でも、
保守でも革新でも、
すべての事に指針がない。
親は子供を、どう育てていいかわからない。
音楽家も、どういう音楽やればいいのかわからない。
つまり、そういう状態は“ガイド”がいない状態だし、
世紀末には起こりやすいことなんです。
 
- - - - -
確かに、“ガイド”がいない状態
わからないことだらけ
二十世紀を超えた現在も相変わらずです
ただ私には井上陽水という指針を持っています
一言では言い表すことができないし
感覚的なものが強かったり
“なに、これ!?”的なものもあったりしますが
なにか大事なヒントが隠されているようで
それを探しに進んでいます
探し当てられないでしょうけど
わからないことを考えたり思ったりすること
こうやって日々記事を書くこと
一つのことに熱中することは楽しい
 
 
アルバム『ガイドのいない夜』
ガイドのいない夜
 
『媚売る作家』
媚売る作家
 

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2023年11月18日

陽水「お客さんには喜んで貰いたい」その次作CDが大傑作!?即買い決定


パンフレット『40TH SPECIAL THANKS YOSUI INOUE』
「INTERVIEW」の項
blog「そもそも“オリジナルなんてないよね”」続き
 
■インタビュアー
しかもカバー・アルバムも大ヒットとなりましたからね。
 
■井上
結局、お客さんには喜んで貰いたい
ってことなんだよね。
極端なこと言うと、
もし何も音の入ってないCDを発売して、
それでお客さんがさ、
「今度の買ったけど、スゴイ!
音、入ってないもん!」
みたいに喜んでもらえるんなら、
それ、出すよねぇ~、
なんて話もするわけで(笑)。
  
- - - - -
音が入っていないCD
陽水さんファンは買うかもしれませんね
私はといえば買う(笑)
これぞ陽水!それで笑えるなら
泣き笑いになるかもしれないけど
 
それと何も入ってないことをいいことに
このblogで、ああだ、こうだと書けそう
100日間ほど書きたい放題
いいっすねぇ~、いやぁー楽しそう
期待しちゃう(笑)
 
 
パンフレット『40TH SPECIAL THANKS YOSUI INOUE』
40TH SPECIAL THANKS YOSUI INOUE


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2023年08月01日

地方のライヴ“30年後”なんてこと考えると、もうないかもしれない


『井上陽水 FILE FROM 1969』
Interview2002
『音楽とスタイルを語る』
「BRIO」2002年9月号 取材・文/加藤ゆかり
blog「お客さんの層が実に幅広い」続き
 
■インタビュアー
今回は、あえて小さめの会場を選ばれたそうですが。
 
■陽水
今年(2002年)は、めったに行かない所へ。
たとえば府中だとか、松戸とか、
会津若松とか佐世保にも行きました。
会津若松でね、始まる前に舞台袖で地元スタッフに
「僕、ここは初めてなんですよ」なんて雑談して、
ステージで客席に「初めて来ました井上陽水でーす」
なんて言ったら「2度目2度目!」って言われて(笑)。
帰ってからいろいろ調べた結果、
「30年前に、かまやつひろしさんとお見えでした」
ということらしいけど、覚えてない(笑)。
 
■インタビュアー
地方の会場でやる楽しみは?
 
■陽水
気がいいって言うんですか? 感情がストレート。
会津若松で言えば、30年越しで来たこの歌手が、
そしてまた来るというと30年度かもしれない。
「30年後、井上さんていくつ?」なんてこと考えると、
もうないかもしれない。
だから、ノリが素晴らしい。
東京の国際フォーラムあたりだと、
「また来たの? どうせ半年後、またやるんでしょ」
という空気を私としては感じてしまうんですよね(笑)。
まあそんなふうにはお客さんは思ってないでしょうけど。
 
- - - - -
「また来たの? どうせ半年後、またやるんでしょ」と
思わせるような雰囲気を出していたとしたら
一ファンとして、申し訳ない m(._.)m
 
もし、コンサートが再開されるとすれば
次は各会場とも1曲目から大盛り上がりになること
間違いないと思いますけどね
70代から80, 90, 100歳代もお元気な方多いですが
「もうないかもしれない」ではなく
「もう来れないかもしれない」と思う
お客さんは最後にひと花
溜めていたパワーを思う存分爆発させたいと
準備万端でしょうから
「だから、ノリが素晴らしい。」はずです(笑)
 
 
『井上陽水 FILE FROM 1969』
 


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2023年04月30日

「何か作ったりするのは空虚を埋めようという衝動」/坂本龍一『サウンドストリート』ゲスト 井上陽水


1983.2.1 坂本龍一「サウンドストリート 」 ゲスト 井上陽水
blogトップアーティストの「普通」と「過激」」続き
 
■坂本龍一
だからね、人と話しててね
最近すごく痛切に感じるんだけども
どうやって自分にね
自分に対する興味を持続
騙し騙し持続していくかっていうのがね
一番、きっと誰もが課題になんだろうなと思う
ものを作る人はね
  
■陽水
そうだよね
  
■坂本龍一
誰かが書いてたんだけど
最初から空虚はあるんだと
最初から空虚
何もないんだと
  
■陽水
empty
  
■坂本龍一
empty
だから何か作ったりするのは
その空虚を埋めようとかね
空虚を埋めようという衝動でね
つまり、何か内部にさ、何とか衝動があってね
それがなにか表現を得てさ
こう作品化するなんていうのは間違えでね
なにかの間違いでさ
空虚を埋めたいからね
なんか作ったりするんだと言ってたりする人がいるんだけど
そういうような感じなんですね
だからほっとくと僕なんか空虚なんですよね
ほっとくと
だから、ほっとけばなんにも作んないと思う
だから、毎日スタジオとったりしてるのね正解なんで
いまはそういう気がするだけど
 
■陽水
ま、確かに[曲が流れ聞き取れなかった…]
 
- - - - -
坂本龍一さんを動かすものは“空虚、empty”
 
では、陽水さんを動かすものはといえば・・・
出演番組でご自身がよく話をされていますけど
「わぁー明日レコーディングだけどどうしよう、何もできてない」
“締切、deadline”
(参考blog「陽水のエンターテイメントの源」)
 
もちろん、それだけではないでしょうけど
きっかけとしては非常に大きいんでしょう
それで数々の名曲が生まれるんですからスゴイ
 
ところで、blogを書く私を動かすものは、はて?
上手く言えませんが
拙い記事にもかかわらず、これを書くことで
またそのために曲を聴くことで
  • 心が落ちつく
  • こんな見方あるんだ、へぇ~と感心して楽になる
  • そして、楽しい
というのが大きいのかもしれません
仕事で忙しくて疲れているときも
ここ数日も少し体調がよくないのですが
陽水さんに、少し触れていることで
ちょっとだけ頑張ってみようかなというのが続いてます
ときには、ダメだ何も出てこない
書けないというときもありますが
私が頑張れるのはこれぐらいなので(笑)
 
 

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2023年04月20日

陽水「人間はいかにムダなことに飢えている」

 
『井上陽水全発言』えのきどいちろう編
「怠惰な父親だけど息子と動物園や公園にはいきますよ」の項
blog「井上陽水といえば「マージャン」」続き
 
■インタビュアー
かなりすごい交友録ですけど、
それはマージャンによって人間関係の和を保つというか、
つながりを深めるとか・・・?

■陽水
そんなこと考えませんよ。
本当にくだらないことをやっているな、
という感じがいいんです(笑)。
それぞれ忙しいところを、
時間をさいて義理を欠いて家庭を無視して
集まってくるわけです。
しかも何をやっているかといえばポンだのチーでしょう。
それで徹夜までしてしまうんですから、
こんなムダなことはない(笑)。
人間はいかにムダなことに飢えているか……というのが、
マージャンをやっているとよく分かりますね。
 
- - - - -
思い出した
以前、NHKのTV番組『マニアック・カタログ』に出演し
番組冒頭
『刺青』(谷崎潤一郎)
「それはまだ人々が「愚(おろか)」と云う貴い徳を持って居て、
世の中が今のように激しく軋(きし)み合わない時分であった」
という句を用いて
「一つ間違いないことは、
自分が愚かなせいもあって
愚かということを
できるだけ大事にしたい立場にあるんですよね」と陽水さん
 
愚かの中にムダも含まれるのではないかと思いますが
「愚かということをできるだけ大事にしたい」
陽水さんのこの言葉、ある意味『教え』を私大事にしてます(笑)
お蔭で日頃、失敗の連続、愚かな結果ばかり生んでますが
それさえも「できるだけ大事にしたい」という
境地に立ち、周りからどう思われようとも
自分らしく生きてます
 
このblogも他人から見れば
ムダな記事を作っているし
ムダな時間を費やしていると
評されてもしかたないですが
私にとってはとても貴重なムダで
これで飢えを凌いでます(笑)
 
 
『井上陽水全発言』
井上陽水全発言
 




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2023年01月21日

陽水・民生「アルバムは世界が平和になるために作ってる」!?

 
『井上陽水 FILE FROM 1969』
Interview 2007
『久しぶりにふたりで行きますか・・・・・・。』
「ぴあ」2007年2月22日号 取材・文/神谷弘一
 
blog「陽水・民生“どこかに旅に行って曲を作ろうか?”」続き
 
■陽水
そうそう。
僕らは、どんなトータルイメージで作ろうかとか、
聴いている人に何を訴えようかとか、
僕らが言いたいことは何かという確認をしないんです。
ほんとはマズイのかもしれないけど(笑)。
 
■民生
確かにこういう(インタビューの)ときに困りますよね。
“今回のアルバムはどういった感じで?”と言われると答えられない(笑)。
 
■陽水
まがりなりにも答えがあった方がいいかもしれない。
世界が平和になるために作ってる、とか(笑)。
 
- - - - -
アルバム『ダブルドライブ』
“ノーコンセプト”というコンセプト
全体を貫くものはないという貫き!でしょうか?
いいっすねぇ~(笑)
と思いきや
根底には「世界が平和になるため」とは恐れ入りました
確かに、アルバムを聴くと私の心は平和になります
それはお二人がホントに楽しそうに歌っているので
聴いている大勢の方も
自然楽しくなり笑顔になっていることでしょう
大平和の実現に一役買ってますね
ありがとうございます(笑)
 
 
アルバム『ダブルドライブ』

 
『井上陽水 FILE FROM 1969』
 
 

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2022年09月09日

「なんとなくどうにかなるんじゃないか」井上陽水

 
『井上陽水全発言』
blog「陽水「自分の頭の引き出しの中、カラカラですよね」」続き
 
■インタビュアー
でも五年も経っていれば、
その引き出しに何か自分で詰める手だても出来てきたでしょ。
 
■陽水
うん、なんとなくどうにかなるんじゃないか、
という気はありますよね、
レコード聴かなくても。
そうしていてどういう音楽ができるのかなあ、
という興味もあるし、
その方が自分にとって楽なんですよ。
 
- - - - -
音楽から離れて音楽を作る
自分にとって楽な状態で音楽を作る
「なんとなくどうにかなるんじゃないか」
これは自然体とも言え
自分に素直なんでしょう
 
私も歳をとってそうありたいと思いますが
なかなか・・・
それでも「どうにかなる」を実践中
今日も会議で連発のダメ出しを受けたにもかかわらず
「そんなことはどうにかなる」態度でいると
呆れられた様子
ダメだこりゃ(苦笑)
 
 
 『井上陽水全発言』
井上陽水全発言







 



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2021年09月01日

「あかずの踏切り」(陽水ライヴ もどり道ver)他の洗練されたverにはない情


「あかずの踏切り」(陽水ライヴ もどり道ver)
 
いくつかのversionがある中の
最初に創作された曲
スローなマナーで(訥々と)
 “目の前を~ 電車ぁ~が~ かけぬけていく~”
 「うぁー、暗ら~」っという声が出たほどだが
私は嫌いではない、逆に好きだ
 
他の洗練されたverに比べ
陽水さんの情が感じられ
「暗ら~」という閉塞的な状況に隠れている
優しい温かさが伝わってくる
 
 
「あかずの踏切り」『陽水ライヴ もどり道ver』

 

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2021年07月29日

井上陽水「灰色の指先」聴き比べ~『white』versionと『Blue Selection』version

 
「灰色の指先」聴き比べ
 
アルバム『white』versionと
アルバム『Blue Selection』version
 
この曲は基本的に感情を入れない曲だと思う
どちらのversionもそのような歌い方をしているが
ひどい無口な彼への気持ちが
ほんの少し入っているように聴こえるのは
『Blue Selection』version
バックトラック(伴奏)の起伏が少ない分
そのような歌い方になっているのか
年齢と経験を重ねたから彼への思いが入ってしまったのか
どちらかは不明だがそのように感じる
 
逆に、『white』version
バックトラックに少し起伏がある分
歌い方は気持ちがはいらないように
あえてしているのかもしれない
 
version間の対
それぞれの曲での歌とバックトラックとの対
いずれも見事!
 
 
「灰色の指先」アルバム『white』

  
「灰色の指先」収録アルバム『Blue Selection』

 


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2021年07月28日

井上陽水「灰色の指先」隠された対表現、これは見事!

 
「灰色の指先」
 
彼の指先のように
灰色以外の色のない歌詞
恋でさえも
 
- - - - -
彼が恋したのは 街の女
彼を受けいれた たたの女
悲しみも 喜びもない時間が
遠いゆるやかな記憶
 
- - - - -
かすかに揺れ動きそうなところも
動かさない
徹底した無味、灰色一色
 
しかし、よく聴いてみると
彼の息づかいが聞こえてきそう
 
隠された対表現
これは見事!
天才、陽水だけがなせる技
 
 
「灰色の指先」アルバム『white』

  
「灰色の指先」収録アルバム『Blue Selection』

 


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2021年06月16日

料理研究家・土井善晴先生の“カニ麻婆”作ってあげますよという提案に陽水さんの反応が…

 
J-WAVE SPECIAL ZOJIRUSHI TO EAT IS TO LIVE
(クリス)
でも、なんかヤッターという達成感が
陽水さんにあったのが一番なにより
 
(土井)
結構ね、そのー
お味噌汁とかね
カレーとかは
上手くできるんでしょうけど
だけども
焼きそばとかね
麻婆豆腐とかなんかはね
ちょっと工夫とかアレンジとか実は入る
そこが違いますよね
 
今の話聞いてましたらね
私、いつか井上陽水さんに
私は1回も作ったことないけども
カニ麻婆というのを
一度お作りしますから
それを食べる機会を作りませんか?
 
(クリス)
また、カニが再燃する
 
(土井)
いや、
カニ麻婆
おっしゃっている間に
私の頭の中に
イメージがいろいろ膨らんできましたんで
やったことないんですけど
マズイもの絶対できないですから
 
(陽水)
はあ
 
- - - - -
面白い!
なにがって
陽水さんお好きなの カニ
陽水さんが自慢げに作った料理の 麻婆豆腐
それらを組み合わせて
土井先生が作って食べてもらいたいという提案に対して
陽水さん、反応薄っ!
 
「はあ」の言葉の後に、かすかに
「楽しみ」といったようにも聞こえるが
でも乗り気ではない
あまりにもグイグイ来られると
いくら好きな食材の料理でも
冷めちゃうんでしょうかね
陽水さんの陽水さんたる反応が出てました (笑)
 
 
『一汁一菜でよいという提案』土井善晴 著

 


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2021年06月14日

売れっ子作詞家・いしわたり淳治~井上陽水「7割の力」

 
pen 5/1・15合併号 2020 №495
完全保存版
「井上陽水が聴きたくて。」
 
陽水好きの人気作詞家が歌詞で選んだ「ベスト10」
いしわたり淳治さん
 ↓
陽水さんは“7割の力で書いている”感じがする
音楽は究極的にエンターテインメントであり
7割の力でアウトプットしないと息が詰まる
なにが後に残るものを込めたいけど、押し付けたくない
聴き手が楽しむ余地として3割が欲しい
 
- - - - -
陽水さんは自分の曲を
こう解釈してください
このように理解すべきだ
とは決して言いません
さらに
そのように聴いて欲しい
でさえも言いません
 
Penの中で
「傘がない」のとらえ方について質問されたときに
“どのように理解していただいても、
作曲者がとやかく言うことではありませんから”
といつものように肩透かし的に返答している
 
答えがあるようでない、ないようである
あるとすればリスナーの中
 
優しいように思えるが
実はキツイ
自分で答えを出せと言っている
でも、容易には出てこない
この蟻地獄的な状態に知らぬうちにはまって虜になる
 
 
pen 5/1・15合併号 2020 №495
完全保存版
「井上陽水が聴きたくて。」 

 


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2021年05月04日

井上陽水「揺れる花園」エンディング22秒の秘密

 
「揺れる花園」
 
曲のエンディング
歌が終わって
そろそろ終わりなのにまだ30秒も残っている
なになに?と思って耳を澄ましていたら
残り22秒あたりから
大きく3回ハミング
 
アルバムが出たときから何度も聴いていたのに
記憶としてしっかり残っていなかった
陽水さんやレコーディングスタッフの皆さんの想いやイメージを共有せず
雑な聴き方をしていたんだなぁと
深く深く反省 m(._.)m
 
しかし、どんな秘密が隠されているのか?
想像をたくましくして今夜過ごしてみよう
 
 
「揺れる花園」収録アルバム『NEGATIVE』

 
 

yi_gaku at 21:39|PermalinkComments(0)

2021年02月04日

余白を聴く「長い坂の絵のフレーム」~井上陽水


『井上陽水英訳詞集』
ロバート・キャンベル 
 
日本文学研究者ドナルド・キーン氏が
川端康成に尋ねました
「先生の『雪国』を訳しているのですが
実はとても困っています
この文章の主語はどこにあるのだろう
多くの部分で曖昧なのです」
その問いに
「余白と言おうか、
余情とでも言おうか
曖昧だからこそ
逆に表情を豊かに受け止める力が生まれる
その可能性を私は信じたいのです」
 
- - - - -
先日紹介した【余白】( 陽水は川端康成
最近の歌に余白を感じなくなったが
ロバート・キャンベルさんが紹介しているように
陽水さんの曲の特徴は、余白!
 
余白といえば
「長い坂の絵のフレーム」
 
歌詞や歌い方にも余白があるが
エンディング
5分50秒の曲に対して
約2分間のピアノ演奏
 
この余白が
表情を豊かにさせてくれる
私に、いろいろなことを
考え、感じさせる時間を与えてくれている
 
- 歌詞 - - - -
これからも働いて 遊びながらも生きて行く
様々な気がかりが 途切れもなくついてくる
振り向いたら 嫌われたり 愛されたり
 
- - - - -
 
「長い坂の絵のフレーム」収録アルバム『九段』

 
『井上陽水英訳詞集』
ロバート・キャンベル

 


yi_gaku at 21:39|PermalinkComments(0)
こんな方にお勧め!
陽水を聴き歌い、陽水に驚愕し享楽す、陽水の発想と表現その独創的な世界触れてみませんか。あなたをきっと豊かに強くする。「陽水研究」人気者になるか、変人扱いされるか。だけど、変わっているからこそ面白い。だから陽水!
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